にきび(尋常性ざ瘡) しゅさ(酒さ) 多汗症(脇汗 手汗)
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にきび | |
しゅさ | |
多汗症 |
・にきび![]() 主として、10歳代に発症します。性ホルモン、特に男性ホルモンが発症に関与しています。 男性ホルモンが顔面などの皮脂腺の分泌を刺激すると、面靤(めんぽう)とよばれるポツポツとした発疹が形成されます。 これに、アクネ菌が感染し、増殖すると、さらに炎症が生じます。 外用薬としては、ベピオローション、アクアチムクリーム、ダラシンTゲル、ディフェリンゲル、イオウ入り保湿剤などを使用します。 内服薬としては、テトラサイクリン系やマクロライド系の薬剤を使用します。 口腔ケアもお奨めしています。 ![]() ・しゅさ![]() 酒さ(しゅさ)は、両ほほ、鼻、額などに紅斑(皮膚が濃いピンク色になること)、毛細血血管拡張、肉芽腫様(にくげしゅよう)変化などを生ずる病気です。赤ら顔や赤鼻といわれることもあります。 中年の女性に多くみられます。 症状が進行すると、にきびの様なポツポツ(毛孔性丘疹や膿疱)が出現することもあります。 にきびは、10歳代が主となりますが、酒さは、30歳以降に出現します。 両側のほほと、鼻が赤くなるため、全身性エリテマトーデスにおいて出現する蝶形紅斑に似ている場合 もあります。 鼻の症状が主体で、でこぼこになるタイプは、鼻瘤(びりゅう)ともいわれ、男性が多いのが特徴です。 にきびに比べ、酒さは、治りにくいとされています。 白血球の活性化を抑制する薬剤を内服します。 外用薬として、ロゼックスゲルを処方します。 酒さは、歯周病に関連して出現します(Contem Clin Dent 2012 Jul;3(3):356-8)。 口腔衛生状態・鼻咽頭衛生状態を改善しないと酒さは改善しません。 顔に酒さが見られることは、口腔内の細菌数が多い(=口腔衛生状態不良)ことが示唆されます。 また、小腸内細菌増殖症(SIBO)も、酒さの原因になります。 亜鉛欠乏症もしゅさに関連しています。このため、血清亜鉛濃度を測定しています。正確な濃度を測定するためには、早朝空腹時の採血が望ましいとされています。 胃のピロリ菌が関与しているという報告もあります。 酒さの治療においては、口腔内の細菌数の低減が大切なポイントです。 ・多汗症原発性腋窩多汗症に対し、エクロックゲル、ラピフォート(ワイプのタイプ)が保険適応されています。 原発性手掌多汗症に対し、アポハイドローションが保険適応されています。就寝前に、適量を両手掌全体に塗布します。翌朝、手洗いをします。 ![]() |
