脂質異常症

すずひろクリニック
内科 リウマチ科 アレルギー科 皮膚科

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脂質異常症


・目次

   脂質異常症とは
   冠動脈疾患予防からみた
LDLコレステロール管理目標設定

のためのフローチャート
  リスク区分別脂質管理目標値
   動脈硬化性疾患予防のための生活習慣の改善
   動脈硬化性疾患予防のための食事指導
   当院の治療
  頸動脈エコー
   歯周病
   TMAO



・脂質異常症とは


脂質異常症とは

脂質異常症は、空腹時で採血した脂質関係の値が異常を示している状態をさします。

・LDL-コレステロール:140 mg/dl以上
・HDL-コレステロール:40 mg/dl未満
・TG(中性脂肪):150 mg/dl以上(空腹時採血)  175 mg/dl以上(随時採血)

・non-HDL コレステロール:170 mg/dl以上

のいずれかにあてはまること、です。これらの基準は、動脈硬化性疾患予防ガイドラインが定めたものです。
※ 2022年版から 随時採血の中性脂肪 175mg/dl 以上を、脂質異常の基準の一つとすることが記載されました。


これらの項目の異常値は、いずれも、心血管疾患(狭心症や心筋梗塞)の危険因子となることが示されています。
問題のある食事や運動不足などの生活習慣によっても生じます。
  
また、LDL-コレステロールを細胞の中に取り込む受容体(LDL受容体)の異常などの遺伝的要因
(家族性高コレステロール血症)があっても、これらの異常値が生じます。

これらの異常値が重症である場合や、糖尿病、慢性腎臓病、非心原性脳梗塞、末梢動脈疾患、喫煙習慣、
早発性冠動脈疾患の家族歴などがある場合には、下記の表に従って、脂質管理目標値を設定し、
生活習慣の改善とともに、薬物治療の適応も考慮します。

喫煙している場合には、ただちに禁煙することが大切です。

   


・冠動脈疾患予防からみたLDLコレステロール管理目標設定のためのフローチャート


冠動脈疾患予防からみたLDLコレステロール管理目標設定のためのフローチャート

(動脈硬化疾患予防ガイドライン2017版より引用)
 脂質異常症のスクリーニング  (LDL-コレステロール 120mg/dl以上)

            ↓
 冠動脈疾患の既往があるか? あり ⇒⇒ 二次予防
          なし↓
         
       以下のいずれかがあるか?
    

1) 糖尿病
2) 慢性腎臓病(CKD)
3) 非心原性脳梗塞
4) 末梢動脈疾患(PAD)

あり ⇒⇒高リスク


                          なし↓ の場合

以下の危険因子(=冠動脈疾患を発症しやすくなる因子)の個数をカウントする

① 喫煙
② 高血圧
③ 低HDLコレステロール血症
④ 耐糖能異常
⑤ 早発性冠動脈疾患の家族歴
 第一度近親者・発症時の年齢(男性55歳未満 女性65歳未満)

 性別   年齢  危険因子の個数      分類
 男性   40~59歳    0個 低リスク
   1個   中リスク
  2個以上     高リスク
  60~74歳    0個 低リスク
   1個     高リスク
  2個以上     高リスク
 女性    40~59歳    0個 低リスク
   1個 低リスク
  2個以上   中リスク
  60~74際    0個   中リスク
   1個   中リスク
   2個以上      高リスク





・リスク区分別脂質管理目標値

リスク区分別脂質管理目標値

治療方針の原則    管理区分      脂質管理目標値 (mg/dl)
 LDL
-C
 HDL
-C
 中性
脂肪
 non
HDL-C

一次予防
まず生活習慣の改善を行った後、薬物療法の適応を考慮する   
低リスク  <160
≧40
    

<150
(空腹時)

<175
(随時)
    
 <190
 中リスク  <140  <170
 高リスク <120
<100*
<150
 <130*
二次予防
生活習慣の是正とともに薬物治療を考慮する 
 
  ①冠動脈疾患 ②アテローム血栓症脳梗塞の既往   <100
 <70**
<130
<100)**


*糖尿病でも他のリスク病態(末梢動脈疾患、細小血管症(網膜症、腎症、神経障害)合併時、または喫煙あり)を合併するときは LDLC 100 mg/dL未満、non HDL-C 130 g/dL未満を目標とする。

**二次予防:「急性冠症候群」「家族性高コレステロール血症」「糖尿病」「冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞の合併」の場合は、LDL-Cの管理目標値は70 mg/dL未満を目標とする。


二次予防においてより厳格な管理が必要な患者病態
・急性冠症候群
・家族性高コレステロール血症
・糖尿病
・冠動脈疾患とアテローム血栓性脳梗塞(明らかなアテロームを伴うその他の脳梗塞を含む)の合併

まずLDL-Cの管理目標値を達成し、その後non-HDLの達成を目指す

いずれのカテゴリーにおいても管理目標達成の基本は、あくまでも生活習慣の改善である。

一次予防:これまで冠動脈疾患を発症したことが無い人において、冠動脈疾患の発症を予防すること。

二次予防:冠動脈疾患を発症したことがある人において、再度同じようなイベント(たとえば心筋梗塞)が生ずることを予防すること。




・動脈硬化性疾患予防のための生活習慣の改善

  •  
    • ・禁煙する。 受動喫煙を回避する (たばこ・電子たばこは、吸わない)
    • ・過食と身体活動不足に注意し、適正な体重を維持する (体を動かす)
    • ・肉の脂身、動物脂肪、鶏卵、果糖を含む加工食品の大量摂取を控える (肉、たまごを減らす)
    • ・魚、緑黄色野菜を含めた野菜、海藻、大豆製品、未精製穀類(=全粒穀物)の摂取量を増やす 
    • ・糖質含有量の少ない果物を適度に摂取する (=果物は甘くないものにする)
    • ・アルコールの過剰摂取を控える(=お酒は控えめにする アルコールとして25g/日以下)
    • ・中等度以上の有酸素運動を、毎日合計30分以上を目標に実施する (少なくとも週3回以上運動する)
    • ☆ ガイドラインには、記載されていませんが、口腔ケアをしっかり行うことも、動脈硬化性疾患の予防には 非常に大切です。(当院では、2か月に1回の歯科受診・メンテナンスをお勧めしています)

・動脈硬化性疾患予防のための食事指導

  •  
    • ・総エネルギー摂取量(kcal/日)は、
      一般に標準体重((身長m)×(身長m)X22)kg × 身体活動量(軽い労作で25~30、普通の労作で30~35、
    •   重い労作で35~)で決める(=過剰に食べない 標準体重を目指す)
    • ・脂質エネルギー比率を全カロリーの20~25%、飽和脂肪酸エネルギー比率を4.5%以上7%未満、
    •  コレステロール摂取量を200 mg/日未満に抑える (脂質の摂りすぎ×、飽和脂肪酸は、肉・牛乳・たまごに多い⇒少なくする)
    • ・ω3系多価不飽和脂肪酸の摂取を増やす (魚油:EPAやDHA | 植物油 えごま油・アマニ油など:α-リノレン酸)
    • ・工業由来のトランス脂肪酸の摂取を控える(油脂の硬さを調整するため、工業的に水素を添加し作成した油脂⇒トランス脂肪酸の含有量が多い)
    • ・炭水化物エネルギー比を50~60%とし、食物繊維の摂取を増やす (50~60%が最も死亡率が低い。
    •   むやみな糖質制限は、死亡率を上昇させます) 。炭水化物として、全粒穀物の摂取が奨められます。
    • ・食塩の摂取は6g/日未満を目標にする (醤油をかけない豆腐や刺身の味に慣れること)
    • ・アルコールの摂取を25g/日以下に抑える (ビール⇒500 ml以下、日本酒⇒1合以下、1日あたりどちらか 一方のみとする)


・
当院の治療




☆ 当院の冠動脈疾患の二次予防のためのLDL-Cの管理目標値は、70mg/dl未満、LDL-C/HDL-C1.5以下です。

☆ LDL-Cの目標値は、ストロングスタチン(リピトール、クレストール、リバロ)と呼ばれるコレステロールを下げる薬剤を服用すると、比較的容易に120以下に下げることができます。

☆ ストロングスタチンは、わずかに耐糖能を低下させる点には、注意が必要です。

コレステロールの低下が十分ではないときは、コレステロール吸収阻害薬+ストロングスタチンの合剤を使用します(アトーゼットやロスーゼット)

閉経後は、LDL-コレステロールは上昇します。
冠動脈疾患の既往や家族歴もなく、喫煙歴もなく、糖尿病などの合併症もない、閉経後の女性においては、LDL-コレステロールの値にもよりますが、薬物治療の必要性は少ないと考えられます。

すでに動脈硬化性疾患がある方、とくにプラークがすでに冠動脈にある方、あるいはその他の危険因子が多い場合には、生活習慣の改善とともに薬物治療を行ったほうが恩恵が大きいと考えられます。

また、家族性高コレステロール血症(ヘテロ型、ホモ型)の方は、生活習慣の改善だけでは不十分で、薬物治療の恩恵が大きいと考えられます。



・頸動脈エコー

当院では、脂質異常症が疑われる方には、頚動脈エコーを実施します(さいたまセントラルクリニックに依頼して実施)。

内膜中膜複合体厚(IMT)が、1.1mmを超える場合や、プラークを認める場合には、積極的に、スタチンによる治療を開始することをお勧めしています。


・慢性腎臓病
慢性腎臓病(CKD)は、動脈硬化疾患のリスク因子です。

腎機能が低下し始めても、しばらくは、自覚症状がないので十分な注意が必要です。

「腎臓を守る」意識が大切です。


・歯周病


歯周病


歯周病も動脈硬化疾患の重要な危険因子の一つですが、動脈硬化疾患予防ガイドラインには記載されていません。

動脈硬化疾患の予防においては、歯周病に対しても、十分な関心を払い、セルフケア(ホームケア)の徹底と、定期的歯科受診(例えば、2か月ごと)を行って、歯石除去やメンテナンスを行うことが大切です。

定期的に歯石除去することにより、心血管イベントが低下することが報告されています。




・TMAO


TMAO
(トリメチルアミンーN-オキシド)は、動脈硬化に関与する有機化合物です。

卵黄
に含まれるレシチンや赤身肉に含まれるカルニチン⇒腸内でTMA⇒ 肝臓でTMAOに変換・生成されます。

プレボテラ菌優位の腸内細菌のタイプになると、TMAOの血漿濃度が増加し、動脈硬化が進行しやすくなります。

腎機能が低下
すると、TMAOは、本来、腎臓から捨てられる物質であるため、余計に血漿濃度が上昇しやすくなります。



脂質異常症の治療 すずひろクリニック 



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