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乾癬(尋常性乾癬など) 銀白色の鱗屑が、診断の皮疹の目印の一つとなる皮膚疾患です。皮疹の部位では、皮膚のターンオーバーが亢進しています。 活性型ビタミンD3軟膏+ステロイド軟膏 などの外用薬を用います。 それぞれの薬剤を単独使用する場合もあります。 活性型ビタミンD3軟膏は、毎日、連続して、塗布すると、乾癬の病変の表面から次第に削られていきます。 痛みがでてくるようになったら、一時お休みします。 皮疹の程度に応じて、メトトレキサート、シクロスポリンなどの飲み薬を使用します。 これらの飲み薬は、関節リウマチの治療薬と共通しています。 オテズラ(アプレミラスト)やソーティクツを使用することもあります。 重症例には、ヒュミラ、IL-17に対する抗体製剤、ソーティクツなどの使用を考慮します。 基本として、必ず禁煙することが最も重要です。 禁煙できない場合は、投薬を行っても、効果はあまり期待できません インテリジェンスレベルの高い方が多いです。 メタボ体型の人が乾癬を発症・増悪しやすいとされています。 減量が必要となるケースが多くあります。 食事内容の変更が必要です。 ジェームズ・W・クレメントのSWITCHをご一読することをお勧めします。 インターロイキン17(IL17)やインターロイキン22(IL22)を産生するヘルパーT細胞(Th17細胞)の活性化が、乾癬の皮疹形成に中心的な役割を果たしています。また、Th1細胞が産生するインターフェロンγが、Th17反応を増強することによって病態に関与しています。腫瘍壊死因子(TNFα)も、病態形成に関与しています。 乾癬の皮膚病変には、ILC3という自然リンパ球が浸潤し、IL-17やIL-22を産生していることも病気の発症と増悪に寄与しているという報告があります。 食物繊維の多い食事(野菜・きのこ・海藻・全粒穀物)、オリゴ糖、レジスタントスターチ(長芋など)を多く摂取すると、短鎖脂肪酸↑ ⇒ 制御性T細胞↑ ⇒ Th17活性↓ となり、乾癬の病勢抑制に寄与します。 亜鉛欠乏を合併しやすい疾患です。血清亜鉛濃度を測定するとともに、適切に亜鉛補給を行うことが大切です。 また、定期的かつ十分な口腔ケアも必要となります。すなわち、かかりつけの歯科にて、歯石除去、PMTCを定期的に行ってもらって下さい。 う歯・歯周病は、必ず治療する必要があります。 さらに、斜めに生えたり、わずかに顔をのぞかせているだけの状態の智歯(親知らず)の抜歯も必要です。 これらの状態の智歯は、周囲の炎症(智歯周囲炎)を生じやすくなります。 智歯周囲炎があると、乾癬は悪化します。 扁桃の摘除が有効である場合も少なくありません。 特に、滴状乾癬には、扁摘の奏効率が高いという報告があります。 炎症を繰り返している扁桃は、必ず摘除することが必要です。 これらの方法により、扁桃を含めた咽頭・口腔内の細菌数の低減させることは、乾癬の改善に直結します。 また、口腔内の細菌数を低減させるために、Dr.ウオーターの使用もお勧めしています。 関節炎を併発することもあります(「乾癬性関節炎 または、関節症性乾癬」といいます)。 この場合も、メトトレキサート、シクロスポリン、リンヴォックなどの経口薬、生物学的製剤は、有効です。 ※ 皮膚症状や関節炎が非常に強い場合は、大きな病院に紹介させて頂きます。